定山渓 北海道完全ガイド|札幌の奥座敷で楽しむ温泉・観光・アクセス情報
北海道を代表する温泉地「定山渓」(じょうざんけい)は、札幌市中心部から南西約30kmに位置する温泉郷です。年間約240万人が訪れる人気の温泉地で、「札幌の奥座敷」として古くから親しまれています。本記事では、定山渓温泉の歴史から最新の楽しみ方、おすすめの宿泊施設、アクセス方法まで、定山渓の魅力を余すことなくご紹介します。
定山渓温泉の歴史と由来
定山渓温泉の歴史は古く、慶応2年(1866年)に遡ります。修行僧の美泉常山(後に定山と改名)が豊平川の上流を探索中にこの地で温泉を発見し、定住して湯治場を開いたのが始まりです。この修行僧・定山の名前が、現在の「定山渓」という地名の由来となっています。
開湯から158年を経た現在、定山渓は支笏洞爺国立公園内に位置する美しい渓谷に、近代的なホテルから風情ある旅館まで多彩な宿泊施設が立ち並ぶ、北海道有数の温泉街へと発展しました。札幌市という大都市の近郊にありながら、豊かな自然に囲まれた環境が、多くの観光客を魅了し続けています。
定山渓温泉の泉質と効能
定山渓温泉は豊富な湯量を誇り、毎分8,600リットルもの温泉が湧き出ています。主な泉質はナトリウム-塩化物泉で、無色透明、やや塩辛い味が特徴です。源泉温度は60~80度と高温で、加水せずにそのまま使用している施設も多くあります。
温泉の効能
定山渓温泉の塩化物泉は、以下のような効能が期待されています:
- 神経痛・筋肉痛の緩和:温泉成分が体を芯から温め、血行を促進します
- 関節痛・五十肩の改善:温熱効果により関節の可動域が広がります
- 冷え性の改善:塩化物泉特有の保温効果で、湯上がり後も体がポカポカ
- 疲労回復:日々のストレスや疲れを癒す効果
- 切り傷・やけど:塩分が皮膚表面に膜を作り、保湿効果があります
温泉街には20以上の源泉があり、各宿泊施設がそれぞれ独自の源泉を持つケースも多く、宿によって微妙に異なる湯の感触を楽しむことができます。
札幌から定山渓へのアクセス方法
定山渓の大きな魅力の一つが、札幌市中心部からのアクセスの良さです。約30km、所要時間約1時間という近さから、日帰り温泉としても人気があります。
車でのアクセス
札幌市中心部から国道230号線(石山通)を南西方向へ約1時間。新千歳空港からは約2時間です。冬季は路面凍結や積雪の可能性があるため、スタッドレスタイヤの装着が必須です。定山渓温泉街には各ホテル・旅館の駐車場があり、日帰り入浴施設にも駐車スペースが用意されています。
バスでのアクセス
じょうてつバス(定期路線バス)
- 札幌駅バスターミナルから「定山渓温泉」行き
- 地下鉄真駒内駅から「定山渓温泉」行き
- 所要時間:約75~90分
- 運賃:片道780円(札幌駅から)
かっぱライナー号(予約制送迎バス)
- 札幌駅北口、すすきのから定山渓温泉街の各ホテルへ直行
- 1日14便運行(要予約)
- 所要時間:約60分
- 料金:片道1,000円程度(ホテルによって異なる)
無料送迎バス
多くのホテル・旅館が札幌駅や新千歳空港からの無料送迎バスを運行しています。事前予約が必要な場合が多いため、宿泊予約時に確認することをおすすめします。
定山渓温泉のおすすめホテル・旅館
定山渓温泉街には多彩なタイプの宿泊施設があります。ここでは特に人気の高いホテル・旅館をご紹介します。
定山渓ビューホテル(グランベルホテルズ&リゾーツ)
定山渓温泉最大級の規模を誇るリゾートホテル。最大の特徴は「水の王国ラグーン」と呼ばれる屋内温水アミューズメント施設で、ウォータースライダーやプールが充実しており、ファミリーに大人気です。温泉・露天風呂も広々としており、大浴場からは定山渓の渓谷美を眺めることができます。バイキング形式の食事も品数豊富で、北海道の食材をふんだんに使った料理が楽しめます。
定山渓温泉 定山渓第一寶亭留 翠山亭
「大人の隠れ家」をコンセプトにした高級旅館。全室に露天風呂または展望風呂が付いており、プライベートな時間を重視する方におすすめです。料理は北海道の旬の食材を使った懐石料理で、一品一品丁寧に作られた料理は目でも舌でも楽しめます。静かで落ち着いた雰囲気の中、上質な温泉時間を過ごせる宿です。
定山渓 鹿の湯
定山渓温泉の中心部に位置する老舗旅館。源泉かけ流しの温泉が自慢で、昔ながらの湯治場の雰囲気を残しています。リーズナブルな料金設定ながら、温泉の質と料理の美味しさで高い評価を得ています。アットホームな雰囲気で、リピーターも多い人気宿です。
定山渓万世閣ホテルミリオーネ
定山渓温泉街を一望できる高台に建つホテル。展望露天風呂からの眺めは絶景で、特に紅葉シーズンは圧巻です。館内には複数の浴場があり、湯巡りが楽しめます。バイキングレストランでは、ライブキッチンで出来立ての料理が味わえ、特にステーキやカニが人気です。
定山渓 花もみじ
和モダンな雰囲気が魅力の温泉旅館。客室は落ち着いた和の空間で、ゆったりとくつろげます。大浴場と露天風呂は広々としており、定山渓の自然を感じながら入浴できます。料理は季節の会席料理で、北海道の海の幸・山の幸を堪能できます。
定山渓鶴雅リゾートスパ森の謌
「森と語らう、癒しのリゾート」がコンセートのスパリゾート。森をテーマにした館内デザインが特徴的で、非日常的な空間が広がります。温泉だけでなく、スパトリートメントやヨガプログラムなど、ウェルネス体験が充実。ビュッフェレストランでは、地産地消にこだわった料理が並びます。
グランドブリッセンホテル定山渓
2023年にリブランドオープンした新しいスタイルのホテル。モダンで洗練された空間デザインが特徴です。温泉は源泉かけ流しで、露天風呂からは豊平川のせせらぎが聞こえます。料理は和洋折衷のコース料理で、北海道産の食材を活かした創作料理が楽しめます。
定山渓温泉 ぬくもりの宿 ふる川
「おもてなしの心」を大切にする老舗旅館。客室係が付くスタイルで、きめ細やかなサービスが受けられます。温泉は100%源泉かけ流しで、泉質の良さに定評があります。料理は季節の懐石料理で、器や盛り付けにもこだわりが感じられます。
定山渓 ゆらく草庵(共立リゾート)
全室に露天風呂が付いた贅沢な造りの温泉旅館。客室は和モダンなデザインで、プライベート感を重視した配置になっています。夜鳴きそばや湯上がりアイスなど、共立リゾートならではのおもてなしサービスも充実。カップルや夫婦での利用に特におすすめです。
定山渓の観光スポット
定山渓は温泉だけでなく、美しい自然景観や観光スポットも魅力です。
豊平峡ダム
定山渓温泉からさらに奥へ進んだ場所にある、北海道を代表するアーチ式ダム。ダム湖の周辺は紅葉の名所として知られ、10月上旬から中旬にかけては圧巻の紅葉景色が広がります。ダムサイトへは電気バスでアクセスし、展望台からの眺めは絶景です。
豊平峡温泉
豊平峡ダムの近くにある日帰り温泉施設。源泉100%かけ流しの露天風呂が自慢で、自然に囲まれた開放的な雰囲気が人気です。温泉の後は、併設のインドカレーレストランでジンギスカンやカレーを楽しむのもおすすめ。
定山渓散策路
温泉街の中心を流れる豊平川沿いには、いくつかの散策路が整備されています。「二見吊橋」「二見公園」「時雨橋」など、渓谷美を楽しめるスポットが点在。特に紅葉シーズンは、色づいた木々と渓谷のコントラストが美しく、多くの観光客で賑わいます。
かっぱ淵
定山渓のシンボル的存在である「かっぱ伝説」にちなんだスポット。豊平川の河原には、様々なかっぱの像が設置されており、記念撮影スポットとして人気です。温泉街の散策途中に立ち寄るのがおすすめ。
定山渓ファーム
果物狩りやピザ作り体験などができる観光農園。夏から秋にかけては、イチゴ、さくらんぼ、ブルーベリー、プルーンなど、季節のフルーツ狩りが楽しめます。採れたて果物を使ったスイーツやジャムも販売されています。
定山渓神社
定山渓温泉の守り神として、開湯の祖である美泉定山を祀る神社。温泉街の高台にあり、静かで落ち着いた雰囲気。初詣や温泉旅行の際の参拝スポットとして地元の人々にも親しまれています。
定山渓の四季の楽しみ方
定山渓は四季折々の自然美が楽しめる温泉地です。それぞれの季節ならではの魅力をご紹介します。
春(4月~6月)
雪解けとともに、定山渓の自然が目覚める季節。新緑が美しく、山々が鮮やかな緑に染まります。5月下旬からは山菜が採れ始め、宿の料理にも旬の山菜が登場。ゴールデンウィーク明けは比較的空いており、ゆったりとした温泉旅行が楽しめます。
夏(7月~8月)
札幌市内よりも涼しく、避暑地として人気のシーズン。豊平川では渓流釣りやカヌー体験も楽しめます。7月には「定山渓温泉渓流鯉のぼり」が開催され、約400匹の鯉のぼりが豊平川上空を泳ぐ光景は圧巻。夜は花火大会も開催され、夏の風物詩となっています。
秋(9月~11月)
定山渓が最も美しい季節。9月下旬から10月中旬にかけて紅葉が見頃を迎え、渓谷全体が赤や黄色に染まります。「定山渓紅葉かっぱバス」などの観光バスツアーも運行され、効率よく紅葉スポットを巡ることができます。紅葉ライトアップも実施され、幻想的な夜の紅葉も楽しめます。
冬(12月~3月)
雪景色と温泉のコントラストが美しい季節。1月下旬から2月にかけては「定山渓温泉雪灯路」が開催され、温泉街がスノーキャンドルの幻想的な灯りに包まれます。また、スノーシュートレッキングやワカサギ釣りなど、冬ならではのアクティビティも充実。雪見露天風呂は格別の体験です。
定山渓で楽しめるアクティビティ
カヌー・ラフティング
夏季限定で、豊平川でのカヌーやラフティング体験が可能。支笏洞爺国立公園内の清流で、ガイド付きの安全なツアーが催行されています。初心者でも参加できるコースもあり、家族連れにも人気です。
トレッキング・ハイキング
定山渓周辺には複数のトレッキングコースがあります。初心者向けの散策路から、本格的な登山コースまで、レベルに応じて選べます。紅葉シーズンのトレッキングは特におすすめで、色づいた森の中を歩く体験は格別です。
サイクリング
電動アシスト付き自転車のレンタルサービスもあり、温泉街周辺のサイクリングが楽しめます。豊平川沿いのサイクリングロードは景色も良く、気持ちの良いサイクリングが満喫できます。
果物狩り
定山渓ファームでは、季節ごとに様々な果物狩りが体験できます。採れたての果物を味わえるのは、観光農園ならではの楽しみ。家族連れに特に人気のアクティビティです。
スノーシュートレッキング
冬季限定のアクティビティ。スノーシュー(西洋かんじき)を履いて、雪に覆われた森の中を歩きます。ガイド付きツアーでは、動物の足跡を探したり、冬の自然について学んだりできます。
定山渓の日帰り温泉施設
宿泊しなくても、日帰りで定山渓温泉を楽しむことができます。
豊平峡温泉
前述の通り、源泉100%かけ流しの露天風呂が自慢。札幌市内からも多くの日帰り客が訪れる人気施設です。営業時間は10:00~22:30(最終受付22:00)。
定山渓万世閣ホテルミリオーネ 日帰り入浴
宿泊客以外も利用可能な日帰り入浴プラン。展望露天風呂からの眺めを日帰りでも楽しめます。事前予約がおすすめ。
定山渓ビューホテル 日帰りプラン
「水の王国ラグーン」も利用できる日帰りプランがあり、家族連れに人気。温泉とプールの両方を楽しめるのが魅力です。
心の里 定山
日帰り専用の温泉施設。岩盤浴やエステなども併設されており、一日ゆっくりと過ごせます。食事処もあり、北海道の食材を使った料理が味わえます。
定山渓温泉街のグルメ
温泉街には、日帰りでも楽しめる飲食店やカフェがあります。
大黒屋商店
定山渓温泉名物の「温泉まんじゅう」が人気。出来立てのまんじゅうは、ふわふわでほんのり温泉の香りがします。散策のお供にぴったり。
J・glacée(ジェイ・グラッセ)
定山渓産のフルーツを使ったジェラートが味わえるカフェ。季節限定フレーバーも登場し、何度訪れても新しい味に出会えます。
定山渓ファームレストラン
定山渓ファーム内のレストラン。自家製野菜や果物を使った料理が楽しめます。特にピザは石窯で焼き上げる本格派。
岩戸観音堂茶屋
散策路の途中にある茶屋。甘酒や温かいお茶で一休みできます。昔ながらの雰囲気が残る、ほっこりできるスポットです。
定山渓温泉のイベント・祭り
定山渓温泉渓流鯉のぼり(4月下旬~5月中旬)
約400匹の鯉のぼりが豊平川上空を泳ぐ春の風物詩。青空と新緑をバックに泳ぐ鯉のぼりは圧巻の光景です。
定山渓温泉花火大会(6月~10月の特定日)
夏から秋にかけて、月に1~2回開催される花火大会。渓谷に響く花火の音と、夜空に咲く花火が温泉街を彩ります。
定山渓ネイチャールミナリエ(6月~10月)
二見公園を舞台にした光のアート展示。自然とテクノロジーが融合した幻想的な空間が広がります。夜の散策におすすめ。
定山渓温泉紅葉ライトアップ(10月上旬~中旬)
紅葉シーズンに合わせて、温泉街の紅葉スポットがライトアップされます。昼間とは違った幻想的な紅葉が楽しめます。
定山渓温泉雪灯路(1月下旬~2月上旬)
約2,000個のスノーキャンドルが温泉街を照らす冬の風物詩。雪と灯りが作り出す幻想的な世界が広がります。
定山渓温泉への旅行計画のポイント
ベストシーズン
紅葉シーズン(10月上旬~中旬)が最も人気ですが、混雑も予想されます。ゆったり過ごしたい方は、新緑の5月~6月、雪見温泉の1月~2月がおすすめ。平日は比較的空いており、お得なプランも見つかりやすいです。
宿泊日数
日帰りでも十分楽しめますが、温泉をゆっくり堪能し、周辺観光も楽しむなら1泊2日がおすすめ。2泊すれば、定山渓だけでなく、支笏湖や小樽など近隣の観光地も巡ることができます。
予算の目安
1泊2食付きで、一人あたり15,000円~30,000円程度が相場。ハイクラスな宿では40,000円以上のプランもあります。日帰り入浴は1,000円~2,000円程度で楽しめます。
持ち物
- 夏季:薄手の上着(朝晩は冷え込むことがあります)、虫除けスプレー、日焼け止め
- 冬季:防寒着、滑りにくい靴、手袋、帽子(屋外散策をする場合)
- 通年:カメラ(絶景スポットが多数)、タオル(日帰り入浴の場合)
定山渓と合わせて訪れたい周辺観光地
札幌市内
定山渓から約1時間で札幌中心部へアクセス可能。時計台、大通公園、すすきのなど、札幌観光と組み合わせるのがおすすめ。
支笏湖
定山渓から車で約1時間。日本最北の不凍湖として知られ、透明度の高い美しい湖です。カヌー体験やサイクリングも楽しめます。
小樽
定山渓から車で約1時間半。運河沿いの街並みやガラス工芸、海鮮グルメが人気の観光都市。定山渓温泉と小樽観光を組み合わせた2泊3日のプランも人気です。
ニセコ
定山渓から車で約2時間。夏はアウトドア、冬はスキーリゾートとして世界的に有名。温泉も豊富で、定山渓とニセコの温泉巡りも楽しめます。
まとめ:定山渓温泉で北海道の魅力を満喫
定山渓温泉は、札幌から約1時間という抜群のアクセスの良さと、豊かな自然、良質な温泉、充実した宿泊施設が揃った、北海道を代表する温泉地です。日帰りでも宿泊でも楽しめ、四季折々の自然美や様々なアクティビティ、イベントが用意されています。
開湯から158年、「札幌の奥座敷」として愛され続けてきた定山渓温泉。歴史ある温泉街でありながら、常に新しい魅力を発信し続けています。温泉でゆっくり体を癒し、美しい自然に心を癒され、北海道の美味しい食材を堪能する。そんな贅沢な時間を過ごせるのが定山渓温泉です。
札幌観光の際には、ぜひ足を延ばして定山渓温泉を訪れてみてください。日常を離れた特別な時間が、あなたを待っています。